【まとめ】プライオボールのおすすめドリル7選

投球理論

先日の記事でドライブライン(Driveline Baseball)について紹介させていただきましたが、本日はそのドライブラインのトレーニングの代名詞でもあるプライオボール(PlyoCare Balls)のおすすめドリルを紹介します!
なお、プライオボールを使用したバッター向けのドリルもありますが、今回はピッチャー向けのドリルを紹介します。

プライオボールについて

プライオボールとは、中に砂が詰まったいわゆる「サンドボール」のことで、かつては「Plyo ball」というドライブラインの登録商標の商品として販売されていました。現在では「PlyoCare」という商品名に変わっていますが、変わらずプライオボールと呼ばれることが多いです。
プライオボールは、通常のボールより軽い100g〜通常のボールよりも数倍重い2,000gのボールがあり、これらのボールを組み合わせてトレーニングに使用します。

2023年WBCの際には、登板前の大谷翔平投手が東京ドームの外野フェンスに向かってこの重さの異なるカラーボールを投げながらウォーミングアップする姿が話題になりました。

(出典:https://news.yahoo.co.jp/articles/09bf4f9d69da36612445297ba9f7dde178e16179


一般的なプライオボールは、ゴム製のボールで色ごとに100g、150g、225g、450g、1000g、2000gの6種類の重さがセットになっています。

実際のボールと比較すると、一番軽いグレーの100gは一回り小さめ、一番重いブラックの2000gは一回り大きめです。
また、中には空気圧が足りずに凹んでしまうこともありますが、空気穴からサッカーボール等で使用するようなボール用の空気針を差し込んで空気を注入することで膨らますことが可能です。

また、類似品として「Leather Weighted Baseballs」というゴムではなく硬式ボール同様の革製で重さが異なるボールも販売されています。
こちらは、85g、113g、170g、199g、255g、311gの6種類でプライオボールとは重量が異なりますが、より実践に近い感覚でのトレーニングを行いたい人にはおすすめのボールになっています。

プライオボールを使用したドリル

まず、プライオボールを使用したドリルの注意点ですが、必ず正しいフォームで行うことを心がけましょう。プライオボールのドリルは色々な重さのボールを使用しますが、筋トレ感覚でただ重いボールを投げることが目的になってしまうと、ピッチングフォームに悪い癖がついてしまったり、怪我へつながるリスクがあるので、正しいフォームで行うことが重要です。

ドリル①:Reverse Throws

このドリルは、肩の後部、および胸椎の可動域のドリルになります。
軸足側の膝を地面についた状態でスタートし、前方へ勢いをつけた後、自然な形で後ろへボールを投げます。この時、ボールは真後ろの頭の高さへ投げられるようにします。

ドリル②:Pivot picks

このドリルでは、肩の回転動作を改善し、いわゆる「腕が振られる」感覚を身につけるためのドリルになります。
軸足・投球腕を前に出し、ボールを顔の高さに構えて正面を向いた状態からスタートし、投球腕側の胸郭を大きく開きながら回旋し、グローブ腕側主導で動いてボールを投げます。
この時、ボールは頭の高さへ投げられるようにします。

ドリル③:Roll-Ins

このドリルは前足側の股関節を中心に回旋する感覚を掴むドリルになります。
正面を向いた状態で前方に歩き出し、軸足で地面を強く踏みます。前足の股関節の回旋を最小限に抑えながら大きく踏み出し、ホーム方向へボールを投げます。
この時、前足がブレないように注意し、地面反力を強く受けられるようにします。

ドリル④:Step backs

このドリルは、軸足側の臀部で「タメ」を作る感覚を養い、上半身の開きを抑えるドリルになります。
セットポジションの状態で構え、軸足を軽く後ろへステップし、投球モーションを開始します。この時、骨盤が回旋する際も上半身はできるだけ開かず維持することを意識します。

ドリル⑤:Janitors

このドリルは、「ヒップファースト」の形を身につけて下半身主導の感覚を養うためのドリルです。
セットポジションの状態から体を90度センター方向へ回転させて背中がキャッチャー方向に向いているようにし、軸足を軽く曲げた状態からスタートします。前足を軽く上げて、下半身主導でボールを投げます。

ドリル⑥:Drop steps

このドリルは体重移動の勢いをつけること、下半身主導のフォームの感覚を養うためのドリルです。
キャッチャー側に背中を向けた状態からスタートし、軸足を1歩後ろへ下がりながら回旋してボールを投げます。この時、軸足を着地してからは体重移動の速さを上げることを意識します。また、下半身主導で上半身の動きを遅らせるために、右ピッチャーの場合、体幹部をショート方向に向けたまま動くイメージで体重移動を行います。

ドリル⑦:Walking Windups

このドリルは、ピッチングの際にバランスをとりながら勢いをつけて体重移動をして投げる感覚を養うドリルになります。
軸足を1歩前に出しながら回旋してピッチングモーションに入り、ボールを投げます。この時、勢いよく足を上げて体重移動を行い、前足を強く踏むことで投球腕側の肩が前方へスムーズ回転することを意識します。

トップ選手のプライオボールの使用例

プライオボールを使用したドリルは多くのMLBやNPBのトップ選手も実施しています。
2020年にサイ・ヤング賞を受賞したトレバー・バウアー投手はドライブラインでトレーニングを行なっていることで有名ですが、プライオボールを使用したドリルも積極的に行なっています。
こちらの動画では、自身のプライオボールを使用したルーティンについて解説しているので、ぜひ参考にしてください!

また、日本人選手では大谷翔平選手も試合前のウォーミングアップにプライオボールのドリルを取り入れています。

いかがでしたか?この記事を参考に、プライオボールのドリルをぜひ実践してみてください!

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